○●○ トパーズ***11月の誕生石 ○●○
   
   
(メールマガジン『月のしずく』2000.11.07号 記載)
 
         
 




 

◆  極  上のシェリー酒を思わせる、
燃えるような黄金色。
ダイヤのようなすさまじい煌き。

トパーズ(黄玉)、11月の誕生石。

黄色の宝石の代表と言ってもいい、
この石は、実はいろいろな色味を持っています。

近年、人気の、
美しい青色と、すばらしい透明感のある
ブルートパーズもそのひとつです。

他には、黄、黄金色、オレンジ、黄褐色、
茶、赤、ピンク、白 など、
実に、さまざまな色合いがあります。


 
 
和 名>
黄石
硬 度>
8(モース硬度)
屈折率>
OHタイプ:1.63〜1.64
Fタイプ:1.61〜1.62
比 重>
3.54
主産地>

ブラジル、パキスタン、スリランカ、ミャンマー、
ロシア、メキシコ、アメリカ、ジンバブエ、ナミビア、
マダカスカル、オーストラリアなど

色 >
黄、黄金色、オレンジ、黄褐色、茶、赤、青、ピンク、白
宝石ことば>
友情、友愛、希望、潔白
   
       
 
 
    *  *  *

  ま  ずは、やや赤味を帯びた黄色の
インペリアル・トパーズ」。

これは、シトリン(黄水晶)の価値を上げようと
「シトリン・トパーズ」だなんて、
勝手な「フォールス・ネーム」を付ける
宝石商たちがいるために、
区別するようつけられた名前で、
プレシアス・トパーズ」とも呼びます。

「シトリン」はシトリンで、
無邪気な気楽さが魅力の素敵な石なのに、
どちらの宝石に対しても失礼な話です。

一概に、黄金色といっても、
その色のバリエーションはとても豊か。

黄金色にオレンジ、ピンクをほんのり混ぜた
シェリー酒のような、
最高級の「シェリー・カラー」をはじめとして、
レモンのような爽やかな黄色から、
茶がかった黄色
琥珀と見まごうばかりの
こくのある深い色合いなどがあります。

    *  *  *

  次  に、
紫がかった綺麗なピンク色の
ピンク・トパーズ」。

天然では、パキスタンで
わずかに産出されるのみでしたが、
1980年代の終わり頃から、
インペリアル・トパーズ」を
加熱する(エンハンスメント)ことで得られる
エンハンスメントの「ピンク・トパーズ」が
市場に現れるようになり、
広く知られるようになりました。

ガラス細工の桃の花のような、
繊細な中にも激しいきらめきを見せます。
「ピンク・ダイヤモンド」の最上級のものに
とてもよく似ている美しい石。
いつか欲しいなあ。
無邪気な少女と言うよりも、
大人の可愛らしさを感じさせるジュエルです。

    *  *  *

  そ  して、有名な「ブルー・トパーズ」。

こちらも、湖の水のような、
天然のごく淡い青色のものが、
ずっと以前から産出されていました。

けれど、あまり人気がなく、
長い間「アクワマリン」の代用として
見られていました。

ところが、
放射線照射の濃い青色トリートメント
されたもの
)が登場すると、
たちまち人気の石となったのです。

トパーズにとっては、
はなはだ納得のいかない話かもしれませんね。

インクで染めたかのような人工的な青い石

濃青色トパーズは、
そのほとんどが
放射線処理がされている
のですが、
高度な化学分析をもってしても、
見極めは出来ないのが現状のようです。

ですので、鑑別書にも、
「一般に照射による色の改変が行われています」
とのみ記載され、
注意を促す程度にとどまっているようです。




 


    *  *  *

  こ  のように
バラエティ豊かな色彩をもつ「トパーズ」は、
鉱物学上、その主成分である
「水酸基」と「フッ素」の量により、
OHタイプ」と「Fタイプ」の
ふたつのタイプに分けられています。

これらはその成分比により、
比重など多少「特性値」が変わるためです。

フッ素よりも水の成分が多い
OHタイプ」は、
やや赤味を帯びた黄色の
インペリアル・トパーズ」、
そして「ピンク・トパーズ」。

その逆の成分を有する
Fタイプ」の代表は「ブルー・トパーズ」。
他には、ホワイトイエローブラウン
がありますが、
イエローブラウンは、
著しい褪色が見られるため、
ジュエリーには向かないようです。

    *  *  *

  古  代エジプト・ローマ時代から、
「最も有名な黄色い宝石」として
愛されてきた、トパーズ

王冠の飾りにも使われています。
19世紀には、
美と健康の守護石」として流行したとか。

その有名税なのか、
黄色の透明石には、
「シトリン・トパーズ」を筆頭に、
トパーズなんとか」という「フォールス・ネーム
がよく用いられてきました。

何かと誤解の多い石でもあるのです。
昔、現在の「ペリドット」のことを
「トパーズ」と呼んでいたこともあります。
(『8月の誕生石』をご覧ください)

    *  *  *

  ト  パーズと聞いて、
私がいつも思い出すのは、
かの有名な
オスカー・ワイルドの『サロメ』ではなく、
中学生の頃に読んだ、
高村広太郎の『智恵子妙』のなかの
「レモン哀歌」です。


「そんなにも あなたはレモンを待ってゐた
悲しく 白く 明るい 死の床で

私の手から取った一つのレモンを
あなたの綺麗な歯ががりりとかんだ

トパアズ色の香気がたち
その数滴の天のものなるレモンの汁は
ぱっとあなたの意識を正常にした 」

     高村広太郎 『智恵子妙』 より


精神を病んだものさえ、
一瞬、正常にもどすという、
レモンの果汁のすがすがしさと、
その美しい描写。

「トパアズ色の香気」・・・。
まるで香りまでしてきそうな、
ぱあっと広がる明るく美しい光景が、
いまでも心に残っています。

 




〜トパーズを使ったジュエリー〜

*SVブルートパーズ<soramame〜スカイ・ビーンズ>リング
http://natsuki.to/catalog/s-85.htm



*K18WGブルートパーズ・シトリン<Dawn〜夜明け> ピアス
http://natsuki.to/catalog/WG-152-1-p.htm



*K18ブルートパーズ×淡水パール<コロン>ピアス
リニューアル中です。。。

 

 


     *  *  *

  硬  度が8と高く(モース硬度)、
激しい輝きとその美しい透明感
トパーズの特徴です。

ブラジルでは、
水滴をあらわす「pingo d'agoa(ピンゴ・ダゴア)」
と呼ばれているとか。

トパーズの持つ 美しい透明感と輝き
をあらわす素敵な名前ですね。

ポケットに入れてもちあるくと、
ビタミンCが石から流れ込んでくるとか、

不眠症を治すとか、頭をよくする、
と言われているようです。

その宝石言葉は、友情希望潔白

希望をあらわす、太陽の輝きのトパーズで、
貴方の憂鬱を吹き飛ばしてください。

 
 
     
 
◆ お手入れ方法(使用上の注意)

硬度が8と高く、傷のつきにくい石ですが、
劈開の性質(一定方向にパカッと割れる性質)を強く持つため、衝撃にはとても弱いので、衝撃を与えたり、超音波洗浄機などの使用はさけてください

汗・化粧品・ほこりなどは、ジュエリー&アクセサリーの汚れる原因のひとつです。
身につけて汗やあぶらが付着したら、すぐに軽く水洗いし、柔らかい布(眼鏡用クロスなどが良いです)で、やさしく拭き取りましょう。
保管の際は、充分に、自然乾燥させてから保管ください。

 
◆ 保管方法
1. 硬いものとの接触を避けて、保管はひとつひとつ布でくるむか、小分けにして保管するのが望ましい方法です。

よく見かける『チャック付きビニールパック』などに小分けしてもいいでしょう(イヤリング、ピアスも片方ずつ入れる)。

2. 直射日光や強い照明の当たる場所での保管はいけません。

3. お手入れの後は、よく乾燥(自然乾燥)させてから保管ください。

 
           
誕生石 - Birth Stone -
1月 ガーネット
2月 アメシスト
3月 アクワマリン
4月 ダイヤモンド
5月 エメラルド
翡翠
6月 真珠
ムーンストーン
7月 ルビー
8月 ペリドット
9月 サファイヤ
10月 オパール
11月 トパーズ
12月 トルコ石





〜以上、メールマガジンの発行とともに、随時更新致します〜

時節や新作の石たち、
デザイナーのそのときのお気に入りの石などを、 、
今後もご紹介させていただきたいと思っております。

※ 取り上げて欲しい宝石のリクエストなどございましたら、
お気軽にお寄せくださいませ♪



参考文献;  topページに記載