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○●○ 紅玉*ルビー***7月の誕生石 ○●○
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(メールマガジン『月のしずく』2000.07.19号 記載)
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◆ 天 性の気品を感じさせる、
深く、美しいルビーの真紅。
燃え盛る炎のように激しく、
凄みを感じさせるほど、
純粋で高貴な、透きとおった赤色。
どこか近寄りがたく、それでいて、
人々の心を捉えて離さない、
麗しき佳人の微笑み、
そんなイメージ。
* * *
ル ビー(ruby)の語源は、
ラテン語の「ruber(赤)」から。
和名は、そのままで、「紅玉(こうぎょく)」。
* * *
7 月の誕生石といえば、ルビー(紅玉)です。
「色石」といえばまっさきに浮かぶほど、とても有名な石ですね。
昔、インドでは、「ルビーは白いサファイヤの熟したもの」
と考えられていました。
大地の養分を吸い取り、太陽をいっぱい浴びてルビーとなると。
色の淡いルビーはまだ熟していないのだとか。
なんだか、可愛いお話しですね。
今日は、そんなルビーの隠れたお話をします。
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和 名>
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紅玉 |
硬 度>
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9(モース硬度) |
屈折率>
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1.76〜1.77 |
比 重>
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4.0 |
主産地>
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ミャンマー、スリランカ、タイ、
ベトナム、カンボジア、インド、
ケニア、オーストラリア、
マダガスカル、アメリカ
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色 >
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赤 |
宝石ことば>
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熱情、威厳、勇気 |
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* * *
ル ビーが鉱物学的には、コランダムという石で、
実は、サファイアの赤いものだった、
というお話をご存知ですか?
最近では、以前よりも、
ポピュラーなお話にはなってきていますが、
まだまだ知らない方も多いことと思われます。
* * *
コ ランダムは、
化学的に純粋であれば、無色の鉱物なのですが、
ある種の元素が、
不純物として微量に取り込まれることで、
さまざまな美しい色を表わします。
サファイアの豊富なカラー・バラエティの秘密は、
こんなところにあったのですね。
コランダムの中で赤い色だけを「ルビー」とし、
それ以外は、
頭に色名をつけて、「何々・サファイヤ」となるのです。
ピンク・サファイヤ、イエロー・サファイヤ、
ホワイト・サファイヤ、パパラチヤ・サファイヤなどなど。
あなたは、いくつの色をご存知かしら?
* * *
ル ビーと
ブルーサファイヤ(一般にサファイヤ)は、
コランダムの中でも、有名で人気者、
古くから、宝石として珍重されてきました。
サファイヤのお話は、また9月にすることとして、
今回の主役「ルビー」に話しをもどします。
* * *
ル ビーの最高級の色は、
「ピジョン・ブラッド(鳩の血色)」と呼ばれます。
その赤は、紫みを全く含まない、
すさまじいまでの純粋な赤。
どこまでも透き通った、
真っ赤なけしの花びらのような、
明るいけれど、深い、濃い赤色です。
この「ピジョン・ブラッド」とよばれるルビーは、
ミャンマーのモゴック鉱山でしか、
採れないそうです。
だからでしょうか?
「ミャンマー産がのルビーが最高」とされているのは。
(石のランクにもよるのですが)
インドのルビーは色が悪く、
スリランカ産は色が淡い。
と、一般的には言われています。
ところが、そこは色石のオツなるところで、
一概に、産地のみでは判断できないのです。
中級クラスのミャンマー産ルビーよりも、
最上級のタイルビーのほうが、
評価が上だったりするのですから。
最近、ミャンマー産のルビーが激減したこともあり、
変わってタイルビーーも 人気のようです。
こちらは、ほんのり紫みを含み、
ビーフ・ブラッドと 形容されています。
* * *
け れど、宝石は身に着けるものであり、
不動産や 財産では、ないのです。
名のつく有名な石ならともかくも、
何百万、何千万円くらいの石であっても、
それはあなたが身につけてこそ、
いっそうの輝き、価値が増すものです。
買った値段で売れる事なんて、
まずありませんもの。
大抵は、3分の一以下になってしまいます。
物には、「原価償却」という言葉があるように、
たとえどんなに高価な宝石であっても、
それにかわりはないのです 。
* * *
つまり、あなたのの気に入った色、
身につけたいと思う色が、
貴方の最高の色であり、最上の石なのです。
とはいえ難しいので、
迷った時の選ぶポイントをひとつ。
* * *
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色 石を選ぶときには、
色、
内包物(インクルージョン)、
輝きの3点を
基準にして選ぶと良いと思います。
なんと言っても、「色が命」の色石ですから、
色を100点、
内包物を50点、
輝きを50点の200点満点で、
石を採点して見てください。
(「160点以上でAクラス」
と岡本先生は言われていますが)
こ難しいことは考えずに、
あなたの直感(インスピレーション)で感じる採点で、
良いと思います。
その良い方の石を選んでください。
* * *
例 え、数万円のルビーであっても、
身につける貴方次第で、
桁のひとつくらい、、
簡単にあがって見えてしまうのが宝石でもあります。
貴方にあった石を選んでください。
身につけてこそ最高に輝く、それがジュエリーです。
* * *
ル ビーの秘密をもうひとつお話ししましょう。
じつはルビーには、
3カラット以上の大粒のものはほとんどないのです。
5カラット以上になると出会えたら、
とてもラッキーともいえるでしょうか。
(もちろん良質のもので)
そのようなルビーに出会える、
千載一遇のチャンスには、
例え購入できなくても、
目を凝らして心ゆくまで、じっくりご覧になってください。
「ん?おかしいぞ。
外国で大きいものを見たような・・・?」
と、お思いの方も、いらっしゃるかもしれません。
実は、英国の戴冠式用に君臨する、
『黒太子』と呼ばれる有名なルビーをはじめとして、
世界中の、大きなルビーのかなりの数が、
実は「スピネル」という、別の石なんです。
(エリザベス女王の『ティムール・ルビー』も同様)
スピネルもルビーに負けず劣らず、
素敵な石なのですが、
ルビーに比べて無名のため、
長い間、ルビーの影武者的存在を、
強いられてきました。
スピネルの硬度は「8」と、
ルビー「9」よりも、ひとつ低め。
お値段も、それらのせいか、
ルビーに比べると比較的安めなので、
「どうしてもルビーでなくちゃ!」というのでなければ、
こちらを選ぶのも よいかもしれません。
そんな背景のせいか、スピネルは、
高貴なルビーよりも、
かえって無邪気で明るい感じがします。
なかなか市場では見かけないのは、
まだまだ無名の証拠でしょうか。
* * *
そ うそう!
モース硬度が「9」で、
ダイヤモンド「10」の次に位置する、ルビーですが、
「丈夫だから平気」と勘違いしてはいけません。
硬度の「9」と「10」では、
ずいぶんな差があるのです。
ルビーは、傷のつかない石ではなく、
傷のつきにくい石である、
と言う事を ゆめゆめお忘れなきよう・・・。
(その証拠に、私は、
ルビーに、簡単に傷をつけてしまったことがります。
まだ年若い頃、自動車教習所で、
下駄箱の金属の縁に引っ掛けて^^;)
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〜レッド・スピネルのジュエリー〜
長年、ルビーと間違われてきた、過去を持つスピネル。
その美しさも希少性も、
ルビーにひけをとらないといわれていますが、
明るく透明感のある石色に、
ルビーとは異なった魅力、
無邪気さ、愛らしさ、親しみやすさを感じます♪
好奇心を石言葉に持つ、
未だ珍しい レッド・スピネル のジュエリーはいかが?
◇K18レッド・スピネル<Callicarpa〜美しい実>ピアス
綺麗なレッド・スピネル(バラス・ルビー)を可愛らしい実にみたて、ピアスにあしらってみました♪
おそろいのブレスレット&ネックレスも新作ジュエリーとして製作中・・・!! ←New!!予定♪
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ル ビーは情念の石。
持つ人の情熱を最高にかきたて、
勇者への道へ駆りたてる。
「本気の人にしか身につけられない」
と、岩田先生はおっしゃいます。
だからなのかしら?
誕生石でなのに、
なかなか、身につける事が憚れるのは。
ルビーは、とても強いパワーを感じる石です。
石のパワーをもらうというよりも、
「石に負けない強い心と、 情熱を持った方にのみ、
身につける事を許される」
そんな天性の高貴さを感じさせます。
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◆ お手入れ方法
特記するべきことは、ないものの、
ルビーも、基本的には、デリケートな宝石のひとつであります。
汗・化粧品・ほこりなど、
宝石の天敵は、ルビーも苦手です。
身に着けたあとは、必ず、
柔らかい布かセーム皮などで優しく拭いてください。
本文中にも書きましたが、
モース硬度9(ダイヤモンド10の次)
に位置するルビーですが、
決して、傷つかないという意味ではありません。
モース硬度8以下の石
(つまりダイヤモン以外の宝石)には、
傷をつけることが出来ても、
硬い金属たちには歯が立ちません。
モース硬度が10のダイヤモンドの、
9/10の硬さという訳ではないのです。
実際には1/3に過ぎません。
他の宝石と同様、取り扱いには充分気をつけてください。
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◆ 保管方法
他の宝石と同様、保管には充分気をつけてください。
1. 硬いものとの接触を避けて、
ひとつひとつ布でくるむか、
小分けにして保管するのが望ましい方法です。
よく見かける、
「チャック付きビニールパック」などに小分けしてもいいでしょう(イヤリング、ピアスも片方ずつ入れてください)。
2. 汗・化粧品・ほこりなどは、
ジュエリー&アクセサリーの汚れる原因のひとつです。
汗をかいた後には、
軽く水洗いし汚れを落として、
タオルなどでやさしく水気をふきとり、
よく、自然乾燥させてから保管ください。
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