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○●○ アクワマリン***3月の誕生石 ○●○
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(メールマガジン『月のしずく』2001.10.10号 記載)
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◆ 晴 れた春の日の海のような、
どこまでも澄んだ「アクワマリン」の美しい水色。
清らかで無垢、明るく無邪気。
そんなイメージ。
* * *
ラ テン語で「海の水」を意味するという
「アクワマリン-Aquamarine」は、3月の誕生石。
(フランスでは10月の誕生石になります)
その名の通り、
地中海の海の色に似ていることから名づけられました。
和名は、「藍玉(らんだま)」。
* * *
海 の妖精の宝物のようなこの石は、
古代ローマでは、
女神ディアナ(ダイアナ)の石といわれていました。
ディアナは、太陽神アポロンの妹神、
狩を好み、とても勇敢で、
ちょっとボーイッシュなイメージの女神です。
その、すがすがしい爽やかな美しさに、
アクワマリンの凛とした雰囲気がマッチしたのかもしれませんね。
「海の精の大切な宝物が浜辺に打ち上げられ、石になった」、
というお話も有名なようです。
「船乗りに恋をした、人魚が流した涙。
宝石となって浜辺に打ち上げられ、船乗りが拾いお守りにした」
というお話も。
何れもロマンチックな伝説ですね。
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和 名>
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藍玉 |
硬 度>
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7.5〜8(モース硬度) |
屈折率>
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1.575〜1.58 |
比 重>
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2.6〜2.7 |
主産地>
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ブラジル、スリランカ、ナミビア、
マダガスカル、ジンバブエ、ロシアなど
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色 >
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淡青色、青色、青緑色、すみれ |
宝石ことば>
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沈着、勇敢 |
※ 日本・アメリカ・イギリスでは3月の、
フランスでは10月の誕生石。
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ア クワマリンについて、
あまり、みなさんに知られていないことがふたつあります。
そのひとつ。
実は、「アクワマリン」は、鉱物学上、
あの有名な五大貴石、「エメラルド」と同じ、
「ベリル族」なのです。
ベリル族には他に、
赤(レッド・ベリル)や黄色(イエロー・ベリル)、
ピンク(モルガナイト)、
薄い若草色(ヘリオドール)、無色などがありますが、
有名なのはやはりこのふたつ、
「アクワマリン」と「エメラルド」ですね。
同じベリル族とはいっても、
「アクワマリン」を含むその他のベリルと、「エメラルド」には、
性質に大きな違いがあります。
これは、両者が産出される「地質環境」によるものなのですが、
いうなれば、
「エメラルド」のみが、過酷な環境に置かれ成長する、波乱万丈の人生で、
「アクワマリン」を筆頭にその他のベリルたちは、
辛苦を知らない無邪気な人生といった感じかしら。
その結果、
「エメラルド」のみ、結晶も小さく、多数のインクルージョンを含みます(これはエメラルドの欠点であると同時に魅力でもあるのです)が、
その他のベリルたちは、
比較的傷が少なく、大きな結晶も存在するのです。
「エメラルド」の年若い妹、
「アクワマリン」に、透明度の高い、大きな石が多いのも、
そういった要因からなのです。
* * *
ま た、姉の「エメラルド」とは違い、
「アクワマリン」には血塗られた伝説や、
恐ろしい逸話は見当たりません。
どこまでも、爽やかで明るい「アクワマリン」。
その爽やかさ明るさから、
そういうものには不似合いなのでしょうか?
かえっておどろおどろしい逸話の方が避けていったのかしら?
アクワマリンは、歴史の古い石なのですが、
今日のような人気が出たのは、今世紀初頭からのこと。
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大 つぶの結晶が多い為、
エメラルドとは違って、価格もほどよいのも魅力的。
無垢なのに知的な印象をもつ、そんな石です。
産地は、ブラジル、スリランカ、ナミビア、マダガスカル、
ジンバブエ、ロシアなど。
* * *
放 射線照射で「トリートメント」処理を施された、
ギラギラと青い、人工的な「ブルートパーズ」と違い、
(ブルー・トパーズのほとんどが一般にこの処理を行なわれています)
淡い自然な青色が魅力の「アクワマリン」ですが、
一部の産地では、かなり濃い色のものも産出され、
「サンタマリア・アフリカーナ(Santa Maria Africana)」の
コマーシャル・ネームで呼ばれています。
けれど、そんな自然な輝きの、「アクワマリン」も、
産出された時は、ほとんどの石が緑色味、または褐色味を
含んでいます。
その為、余分な色味を取り除くように、
通常、加熱が加えられています。
この処理は「エンハンスメント」と呼ばれており、
一般に広く容認されています。
※ 「エンハンスメント(改良)」は、
「宝石が持っている潜在的な美しさを引き出す目的」で使われているため、一般に広く容認されていますが、
「トリートメント(改変)」は、
「本来の性質に関係なく、
人工的に色や外観を全く変えてしまうもの」なので、
「処理石」とされ、はっきり区別されて扱われています。
* * *
「アクワマリン」にまつわるの意外なお話の
ふたつめは、
この、透明感あふれる、明るい青色が魅力の「アクワマリン」は、
実は、暗い照明下では、さらに高い輝きを見せるのです。
さながら、以前ご紹介した「ペリドット」のように。
「夜の宝石の女王」の名を持ち、
昔から、「夜会服のためのジュエリー」として珍重され、
貴婦人たちに愛されてきました。
真昼間の明るい日差しが似合いそうな宝石「アクワマリン」も、
夜の人工的な光を受けて、
一層、その美しさ、その煌きを増すのです。
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〜アクワマリンをつかったジュエリー〜
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( もうひとつの○●○ 3月の誕生石 ○●○)
〜珊瑚をつかったジュエリー〜
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美 しい海の色の「アクワマリン」は、
古来より、清廉な心の象徴、不老、長寿のシンボル、
海難防止のお守りと信じられてきました。
夜になっても輝きを失わず、
さらに強く輝く「アクアマリン」に希望の光を見出し、
そんなところからも、また、
航海の守護石としても大切にされてきたのでしょう。
悪魔を退治する石、未来を予測する石としても、
人々に信じられてきたそうです。
また、この石は「エメラルド」と同じく、
「水に浸してその水で目を洗うと視力が強まり、眼病は治る」、
と信じられていました。
「集中力を高める石」ともいわれています。
宝石言葉は、沈着、勇敢、聡明。
クリアな気持ちになりたいときに身につけるとよいかもしれません。
* * *
「ア クワマリン」の無邪気な輝きは、
いつまでも少女の心を忘れない、
精神(こころ)の素敵に若い人に似合う、
そんな石だと思います。
「アクワマリン」の似合う、
そんなイノセントで可愛いおばあさんになりたいものです。
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◆ お手入れ方法
ヘアスプレーや汗などにも強く、比較的扱いやすい石なのですが、
強い衝撃を加えると割れることがあります。気をつけてください。
石自体は強いとはいっても、せっかくの美しい輝きが損なわれるので、
やはりお手入れはこまめにしましょう。
身につけて汗やあぶらが付着したら、すぐに軽く水洗いし、柔らかい布でよく拭き取りましょう。
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◆ 保管方法
1. 他のジュエリー同様、保管はひとつひとつ布でくるむか、小分けにして保管するのが望ましい方法です。
よく見かける『チャック付きビニールパック』などに小分けしてもいいでしょう(イヤリング、ピアスも片方ずつ入れる)。
2. 直射日光や強い照明の当たる場所での保管はいけません。
3. お手入れの後は、よく乾燥(自然乾燥)させてから保管ください。
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